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DTCへの移行:成功するための3つのステップ

作成者: Brian Cluster|2020/09/18 7:25:00

実店舗での販売が鈍化しデジタルに移行するにつれ、デジタル・ネイティブ企業が既存ブランドのマーケットシェアを浸食しつつあります。そのため、日用消費財メーカーは消費者への直接販売(DTC)の方法を再検討しています。

このような移行を開始するためのまたとないチャンスが到来しています。小売各社は利益が見込める限り、ますますDTC戦略を採用しています。新型コロナウイルスのパンデミックの中、消費者のモバイル使用が45%以上も増加したことで、各ブランドは購入行動の変化に対し柔軟な姿勢を持つ消費者とつながるまたとない機会を得ています。

では、DTCをどのようにして新たな収入源として活用できるでしょうか?

ステップ1:DTCを実施する理由を理解する

現在売上げが落ち込んでいるブランド各社が、収入を伸ばす目的で新たなDTC戦略を開始し、日用消費財のDTCサイトを立ち上げようとしています。しかし、このアプローチは間違っています。なぜならDTCは、ブランドにとって単なる収入源以上のものだからです。DTCを採用するブランドは、最終消費者に対応するという新たな領域に挑戦することになります。

PepsiCoの例:PepsiCoはスナック菓子ファンのニーズを満たすためにSnacks.comを立ち上げ、1つのサイトで自社ブランドのすべてを提供しています。Pepsiの2つ目のサイトであるPantryShop.comは、スナックのカテゴリーを超えて、「朝起きたとき」や「運動後の回復に」といった特定の状況に合わせた食品のバルク販売を行っています。Pepsiが提供するこの食品のバルク販売戦略は、小売では一般的に行われないユニークな販売提案を行うことで、チャネル間の販売競合を抑えると同時に、ブランドのファンの間でバズを生み出し、関心を高める効果を生み出しています。

PepsiCoはこのDTC戦略を立ち上げる前に、その「理由」を検討しました。これは他のブランドも必ず検討すべきです。

事業においてDTCを採用するには主な理由が2つあります:

A:消費者への理解を深める

販売パートナーからのオンライン購入行動データが限られている日用品ブランドは、消費者がオンラインでどのように商品を確認し、調べ、購入するかを知りません。DTCは、このギャップを埋める好機となります。また、製品イメージ、販売説明、ライフスタイル像、ブログ、レシピ、その他様々な種類の豊富なコンテンツなど、オンラインで有効なものとそうでないものを理解するための起点となります。

B:ブランディングとコミュニケーションを向上する

製品リサーチや購入サイクルの評価ステージがオンラインで行われることが増えるにつれて、消費者が記憶に残る、本格的で豊かな体験をオンラインで得られるように、ブランド各社は腰を据えて取り組む必要があります。DTCはブランドのファンに対して、レシピ検索や新商品のアイディアの評価、ブランドコミュニティへの参加などの機会を提供することができます。

DTCでブランディングを適切に行うことで、ブランドロイヤルティが高まり、ブランドの製品を取り扱うすべての販売店の意識も上がります。

この戦略のどちらか、またはその両方を実施することで、ブランドが消費者への理解を深め、その学びを幅広いマーケットに応用する、そして最終的には他の販売店のブランド体験を強化して販売を促進するのに役立ちます。さらに、DTCブランディングを適切に行うことで、ブランドロイヤルティが高まり、ブランドの商品を取り扱うすべての販売店を意識も高まります。

ステップ2:顧客体験向上のための基礎を構築する

ブランドとしての「理由」が見つかったら、その次は、DTCの適切な実施は長期的なプロセスとなることを理解することが大切です。ブランドがDTCサイトを30日以内で作成して立ち上げたという話も聞かれますが、これは一般的ではありません。このような日用消費財メーカーは、不完全な運用方法や脆弱な顧客体験を提供してしまう高いリスクを負い、自社のブランド価値をリスクにさらしていると言えます。

ブランドは次の課題を検討する必要があります:

A:DTCを立ち上げる際の最も難しい課題のひとつは、単品または複数商品を組み合わせたフルフィルメントを完璧に実行できるようにすることです。企業は、販売店からのパレットやケース単位での出荷依頼に対応する能力はあっても、個別の商品データの管理や他のフルフィルメント業務との連携が欠けている場合があります。また、消費者の配送情報の管理という、日用消費財メーカーとしては新しいタスクも発生します。

B:日用消費財メーカーは、顧客体験の向上を促進し、競合ブランドとの差別化を図る意図でDTCを開始します。しかし残念なことに、この事業に必要な消費者情報を取得できず、消費者の全体像がつかめていないことで、体験をパーソナライズする機能が制限されてしまう可能性があります。

また、顧客体験の向上には、事業のストーリーを際立たせるような独自の画像や動画が求められます。これらのストーリーはブランドのガイドラインとの一貫性があり、かつマーケットプレイスやオムニチャネルの販売サイトよりも豊富で面白いものであることが必要です。

C:データアセットを際立たせるだけでなく、ウェブサイトのナビゲーションや検索機能も、一般的なサイトよりも直感的で使いやすくする必要があります。しかし問題は、これは消費者が製品を検索する手段であるにも関わらず、多くの日用消費財メーカーには、複数の異なるタイプの階層を管理できる柔軟性のあるデータモデルがないことです。


ステップ3:より俊敏なDTC運営に向けてデータを改善する

DTCに特化した、洗練されたウェブサイトやその他の新しいデジタルアセットのみを消費者に公開しつつ、立ち上げから成功を続けるための鍵は、より優れたデータ管理にあります。特に、顧客データや商品データの管理です。

顧客情報の正確性や確実な一元管理は、日用消費財の出荷情報と統合し、不備のないスムーズな配送を確保するために必要なすべての関連情報を伝達するのに不可欠です。また、商品データも重要です。これはDTCウェブサイト用に心を掴むフレーズやユニークな画像、ブランドを取り扱う他の販売サイトでは現在見られないような特性のある独自のコンテンツを作成する必要があるためです。

最後に、高品質なデジタル・ビジネスハブが求められます。正確かつ魅力的な商品リストを確保し、データガバナンスを構築して承認された場所とのみデータを共有し、効率的なデータ・ワークフローを確立することで、新しいDTC特化型ウェブサイトをブランドの現行チーム内で効果的に管理できるようにするためです。


その他の視点:顧客を常に中心に

デジタルエコノミーの進展により、日用消費財メーカーにも新たなビジネスモデルを追求する道が開かれましたが、販売店がすでにマスターしている顧客体験という様々な側面に対して、今後は自身が責任を負う立場となったことを忘れてはなりません。

高まる期待に応えるためのカギは、データの収集と活用にあります。ブランドがDTCモデルに一歩を踏み出すのであれば、自社の販売オファーを、より深く顧客を理解し、販売活動を洗練するための機会として捉えるべきです。マスターデータ管理(MDM)などのソリューションは、日用消費財ブランドが1つのソリューションですべての顧客データや商品データを追跡し、データに基づく意思決定をシンプルに行えるようにするものです。

この小売革命においては、顧客との強力な関係構築に成功した日用消費財ブランドが勝者となるでしょう。そして、この顧客との強力な関係は、強力な顧客データや商品データから生まれるのです。